「つくる」と「つかう」の考え方

あるものをつかって、足りなければつくって。まちのつかいこなし方の考え方。

東播磨地域のCSR調査

25年度の下半期をかけて地元企業のCSRについて調査をした。
これまで教育機関と企業や行政との関わりは、そのほとんどが共同研究や受託研究、商品開発などであった。それはとても閉じた世界の話である。これからの協働のあり方としてもっと「地域」と結びついたことができないだろうか。という発想があった。
そこで地元の企業やNPO、行政が地域に対してどのように考えているか知る必要があり、この調査に至った。

CSR(corporate social responsibility)は「企業の社会的責任」と日本語訳されている。

最近では「CSRからCSVへ」とだんだん言葉が独り歩きしている。とても簡単に言ってしまえば、「どのように社会貢献できるか。」とまとめられるかもしれない。たとえば楽天CSRとして「日本を、元気に。世界を、元気に。」と掲げている。

 

【楽天株式会社】社会貢献活動│楽天のCSR理念【楽天株式会社】社会貢献活動│楽天のCSR理念
 
他にも多くの大企業はCSRとして里山の保全活動や環境維持活動をおこなっている。しかし地元に根を張る企業はどうなのか?CSRが他人事になっているのでは?という仮説から「世間ではCSRって言ってますけど、実際どうですか?」とヒアリングをして回った。
 
「うちはCSRなんてできてないですよー」
 
多くの企業でこのような声を聞いた。しかし、話してみると、「それって十分CSRですよ!!」と言える話が出てきた。ほんとうにおもしろい。
30社回った中で、お手本になるような活動を冊子にして地元企業に広く配布している(ほしい方は連絡いただければお送りします)。

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これって学校がすることか?と思うこともあったが、調査の中で明石高専のような小規模校は地域のためにこういった活動(誰もが知りたいけど、だれもしないこと。)が求められている気がした。
 
これからは学校もCSR、社会貢献という考えが必要な時期にある。
教育、研究をおこなう教員、ただただ講義や実験に没頭する学生等の立場ではなく、「市民」として地域のことを考えるのはごく自然なことである。同じフィールドで動いているのだから、協働する方が効率が良い。

「学校を地域に開く」というのはこういうことなんだろう。

 

ありがたいことに、調査をきっかけに様々なコラボ案件が立ち上がっている。
何よりこの調査を円滑に進められたのも、地元に根を張るNPO法人シミンズシーズのみなさまの協力あってである。調査自体がコラボで進められたことも意味があった。彼らの力を強烈に感じ、負けてられないと思った。

シミンズシーズシミンズシーズ

 

明石に来て半年、いろんな人と出会う。間違いなく言えるのは、やはり地方はおもしろい。